食堂のごはんが・・・

先日、あるお客様から
とある質問がありました。

そのお客様は70歳代で
お一人暮らしの男性です。

外食することが多いのですが
高級店ではなく
地域の小さな飲食店で
手頃な価格の食事をしているそうです。

毎日決まったお店ではないようですが
行き付けのお店が数店舗あるそうです。

その行き付けのお店の
白ごはんが
最近どの店もまずい
と言うのです。

関西弁で
「なんでや?」との質問でした。
標準語では(どうして?)かな。

まずはじめに言っておきますが
そのお客様が言っているお店と
私の店とは取引がありません。

ですから
どんなお米を買われているか
はっきりしたことはわかりません。

が、
食事代から考えて
安いお米を使用されていると
思います。

安いからまずいのか。
ま、簡単に言えばそうなんですが。

ただ、以前はそんなに
まずくはなかったのですよ。

では、なぜか?

じつは、業務店向けの
手頃な価格帯のお米が
非常に高くなっているのです。

もともと価格の高いお米も
値上がりしていますが
安い価格のお米に比べると
まだ値上がり幅が小さいです。

それでは、
業務用米の価格が高騰しているのはなぜか?

これは、今年に限らず
以前からこういう傾向にありました。

というのも、
数年前から政府は飼料米(家畜のえさ)に
結構な金額の補助金をつけています。

農家の中には、主食用のお米を作るより
補助金で安定的に決まったお金が入る
飼料米作りに替える人が増えました。

一方で
ここ数年、各産地は高価格で販売できる
新しいブランド米を開発しています。

高いお米が売れれば収入が増えますからね。

これらのことから
価格が安い業務用米を作る農家が減ってきています。

飼料米の補助金がいつまで続くかわかりませんが
この補助金があるうちは、
すぐに業務用米の価格が下がるかわかりません。

今年も田植えがはじまってきていますが
田植えがはじまるまえに
業務用米を作るよう農家に依頼している
業者もかなりいるようです。

量販店やコンビニなどの弁当、おにぎりなど
ご飯類の商品もすでに値上げしているものもあり
早くからお米を確保しておきたいのでしょうね。

そこで、はじめの質問の
なぜまずくなっているのか?ですが

業務用米の価格が上がっています。
米屋など業者が自社努力でなんとかできる
値上がり幅ではありません。

値上げせざるを得ないが

業務店も仕入れの価格が上がれば
お客様にいただく料金を
上げなければならなくなるので
なかなか値上げに応じない。

業務店が値上げを承諾しなければ
品質をさげるしかないですよね。

しかし、もともと最安値クラスの
お米を使用していた場合
それよりさらに安いお米となると
くず米や古い外国産米の使用を
増やすしかないでしょうね。
そりゃあ、まずくなりますよね。

しかも、
そのくず米や古い外国産米も
需要が多いのか
価格は以前よりかなり高い水準です。

米の消費量は減っているのですが
外食やスーパーなどの弁当やおにぎりなど
できあいの食品での米の使用率が増えています。

これらを含めた
業務用米不足の解消が
早く改善されないと
最終的には消費者にしわ寄せがきますね。

というか、
もうすでにこのお客様は
いつもの食事代なのに
まずいご飯を食べることになりました。

おいしいお米食べていますか?

あなたが今食べているお米
おいしいですか?

おいしいと思うなら問題ありません。

が、

もし、おいしいと感じていない。
普通かな。
こんなもんじゃないの。

と思っているのなら

もしかして・・・

あなたは、お米選びが間違っているかも知れませんね。

ちょっと考えてください。

あなたにとっておいしいお米とはどんな感じなんですか?

硬いお米ですか?
軟らかいお米ですか?

軟らかい有名産地有名品種の最高級米でも
硬いお米が好きなかたにとっては
そこまでおいしいと感じないはずです。

逆に硬めの有名産地有名品種の最高級米でも
軟らかいお米が好きであれば
おいしいと感じないでしょう。

そして、
硬め、軟らかめと炊き分けるには
水加減を調節することも重要です。

ま、最近の炊飯器は性能が良いので
硬め、軟らかめの炊き分けもカバーしてくれますけどね。

それどころか、もっちりやしゃきしゃき
さらには、お米の特性によって
そのお米に合うように炊き分けることもできるようで
本当に便利になったものです。

そういう意味では
どのお米でも以前よりは
おいしくいただけるようになりました。

ちょっと炊飯器の話になってしまったので
お米の話にもどしますね。(笑)

ようするに
自分の好みがわからないのに
お米を選んでいる人が
結構いるんです。

だから
まずは自分の好みが何かを
見つけることが
おいしいお米と出会える
チャンスを増やすことになります。

特に、近年

各産地は
その産地の風土に合った
新しい品種米を
次々に開発しています。

きっと
あなたのお好みのお米が
あるはずです。

でも、
お米を選ぶといっても
そのお店にあるお米の中からでしか
選べませんよね。

ま、このブログを見て下さっているかたは
インターネットで
日本全国のお店のお米を見ることが
できますね。

しかし
それはそれで
たくさんあり過ぎて
どれを選んで良いかわからなくなりませんか?

いい加減面倒になり
結局適当に注文する。
なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんなときでも
硬め、軟らかめ、
粘り強い、粘りがない
濃厚な味、淡泊な味
など
自分の好みがわかっていれば
探しやすいと思いますよ。

もし、
あなたのお米の選び方が
産地や価格だけなら

たまには、
違う選び方をするのも良いのではないでしょうか。

私のお店でも
お試し米ありますよ。
お試し米
300gと1kgがあります。
新米収穫前で売り切れのお米もあります。