今年の新米選びは、本当に難しい。
新米の季節、いろいろなところで
お米のことが紹介されています。
先日もテレビでお米の価格が大暴落!
なんて紹介されていました。
確かに昨年よりも安い価格で流通しています。
しかし、品質がかなり悪い。
今年度産のお米の価格が安くなるのは、
農家戸別所得補償制度が
決まった時点で、ある程度予測できました。
そして、質より量に走る農家が増え
品質の見極めが大切になるだろうと考えていました。
しかし、
気候の影響でここまで全国的に
品質が悪くなるとは予測できませんでした。
以前にも今年の新米の一例を書きましたが、
玄米の仕入れが多少安くても
精米してお客様に購入して頂く商品とするには、
例年よりも多く混入している
品質の悪い米粒を除去しなければなりません。
品質の悪い玄米を精米するだけで
何の処理もせず販売すれば
安く販売できると思いますが
品質が悪いとわかっていて
なにもせず販売することには抵抗があります。
処理する品質の悪い米粒の量が
増えるほど原価が高くなります。
ある産地などは玄米価格は
昨年より安いが精米して商品にすると
減る量が多いため
昨年より精米の原価が高くなりました。
手間も通常の年の3、4倍かかります。
それでもお客様に良い商品として
提供できれば嬉しいのですが
産地によってはそれだけ手をかけても
品質がいまひとつのお米があります。
やむなく格下げの商品にするしかありません。
高品質のお米を販売することを心がけている
当店としては頭が痛いところです。
こういう年は、2等米、3等米、規格外など
等級が落ちるほど安くなる
お米が増えます。(1等米が一番上質で価格も高い)
価格が安いというのは
こういう品質の悪いお米の流通が多くなるのも
大きな一因です。
しかし、今年は1等米でも品質が悪いお米が多いので、
等級落ちのお米を扱うのは極力避けたいところです。
また、検査も例年より甘く
通常なら2等、3等のお米が1等、2等に
各上げになっているお米もあります。
こういう年こそ厳格な検査で
品質の良いお米と悪いお米の区別を
明確にしていただきたいのですが。
なにはともあれ、
これから全国の新米が出揃ってきますので、
今年の高品質米をいち早く仕入れられるように
毎日情報を集めています。
そして徐々にですが
今年のねらい目の産地、
品種がわかってきました。
食味の安定した商品から
順次新米に切り替え中です。